万治の石仏は、諏訪大社下社春宮の近くの砥川沿いに鎮座しています。

明暦3年(1657年)、諏訪高島藩の第三代藩主、諏訪忠晴が、諏訪大社下社春宮に、石の鳥居を寄進しようとした時のこと、これを請け負った石工が、この石に加工しようとしてノミを入れたところ、石から血が流れ出したというのです。驚き恐れた石工は、鳥居を造ることをやめました。そして、この石に阿弥陀様を刻んで石仏を建立したと伝えられています。

諏訪大社下社春宮から万治の石仏に行く途中に、浮島橋という赤い橋がありました。違うルートもあったのですが、この赤い橋を渡りたくて、こちらから歩いて行きました。だって、いい雰囲気なんだもの。

この日は、立っているだけで汗が流れるほどの暑さでした。大きく響く蝉の声は、夏の終わりを惜しむかのように「暑い、暑い」と鳴き続けています。そして、蝉の声に寄り添うように、川のせせらぎが重なり合って、まるで自然の音楽みたい。目を閉じると、その音楽が絶え間なく繰り返し聞こえてきます。

考えごとをしようとしても、何も入り込む余地がないほど音が響き渡り、まるで雑念をすべて洗い流してくれているようでした。

木に囲まれたスペースに、石仏がありました。小さな顔が印象的。

高さは、2m60cm。胴周りは11m85cmです。思っていたより大きかった。

岡本たろうさんが絶賛

太陽の塔で有名な岡本太郎さん、昭和49年の諏訪大社御柱祭に訪れた際に、万治の石仏を見て、「世界中歩いているがこんな面白いもの見たことがない」と絶賛したのだそうです。それ以降、新聞や雑誌で万治の石仏が紹介されるようになったとのこと。万治の石仏は、岡本太郎さん効果で一躍有名になったのですね。確かに、面白い。

お参りの方法があります。

1
正面で一例

2
「よろずおさまりますように」

心で念じる。

3
時計回りに三周

願い事を心で唱えながらまわります。

4
正面に戻り一礼

「よろずおさめました」と唱えてから一例する。

私の後ろに同じ年代のご夫婦がいらしたのですが、私が3周ぐるぐるとまわり終えるまで、お参りせず、一歩下がって待っていてくれました。優しいご夫婦。

「よろずおさめました」と一礼をして、ご夫婦に小声で「ありがとうございます」とお礼をして、その場を立ち去りました。ちょっと照れ臭かったです。

万治の石仏
諏訪大社春宮駐車場から徒歩5分