随筆家
樺山伯爵家の次女として東京に生まれる。父型の祖父、樺山資紀は、薩摩出身の軍人で政治家。夫は吉田茂の側近だった白洲次郎。
能や古美術、工芸、旅を題材に数多くの著作を残し多くの人々に影響を与えました。民藝運動の父と呼ばれた柳宗悦とつながりが深く、骨董や日本文化を支えて来ました。深い洞察と「ほんものを見抜く眼」で、多くの人に影響を与えた人物です。
背筋が伸びる存在
白州正子さんはかっこいい女性のイメージで語られることが多く、彼女に憧れて白州正子さんのようになりたいと願う女性も多いのではないでしょうか。私も、その一人です。
白洲正子さんの著書を読むと、育った環境はまったく違うのですが、なんだか共感できる部分がたくさんあります。
そして、読み進めるうちに、いつも背筋がピンと伸びるような感覚になります。
惹かれるのは「率直さ」
彼女の魅力は「率直さ」だと思います。誰に対しても遠慮せず、はっきりとものを言う姿勢。ときには厳しく聞こえる言葉もありますが、それは自分の眼で見て感じたことを正直に伝えているからこそ。流行や世間の評価に左右されず、自分の確信する「ほんもの」を見抜く強さに、私は心を打たれます。
「白洲次郎の妻」という枠に収まらず、一人の女性として文化や工芸に向き合い続けた人。相手にとって耳の痛い言葉も、思いやりから発せられたのだと思います。厳しさと優しさをあわせ持つ率直さに、私は強く憧れています。
常に自分を持って生きるている女性。
軽やかに書く力
彼女の文章は驚くほど読みやすく、軽やかです。
きっと見えないところで努力を重ねていたからこそ、その流れるような文体が生まれたのでしょう。そうした姿勢にも、私は強く心を惹かれます。
私は心が弱く、正子さんのように強くはっきりと物事を言うことができません。だからこそ、自分にない部分を持つ人に憧れるのかもしれません。白洲正子さんの存在は、私にとって理想であり、道しるべのようなものです。
「ほんもの」を探す旅へ
人や景色、物との出会いの瞬間に、自分の眼で感じたことを大切にしたい。
迎合するのではなく、相手を尊重しながらも正直なまなざしで向き合うこと。白洲正子さんの姿勢は、私にとって大きな学びであり、wasanpo を続けていくうえでの指針にもなっています。
厳しさと優しさは表裏一体。
白洲正子さんの率直な言葉に憧れながら、私もまた「ほんもの」を探す旅を続けていきたいと思います。
白洲正子に触れる ― 武相荘
白洲正子が暮らした旧白洲邸「武相荘(ぶあいそう)」は、現在記念館として公開されています。
東京・町田市にあるこの邸宅は、白洲次郎と正子が戦後の暮らしを営んだ場所。四季折々の庭とともに、ふたりの美意識に触れることができます。
- 所在地:東京都町田市能ヶ谷 7-3-2
- アクセス:小田急線「鶴川駅」から徒歩15分、またはバスで約5分
- 開館時間:10:00〜17:00(火曜休館)
- 武相荘公式サイト:https://www.buaiso.com
静かな佇まいのなかに、白洲正子の眼差しと暮らしの空気が息づいています。文章だけでなく、空間そのものを体験できる貴重な場所です。