ススキはどこにでもあるけれど、お月見が近づくと、お花屋さんにも並ぶようになる。
地方に暮らす花の農家さんたちは「ススキなんて、どこにでも生えているじゃないか」と少し皮肉まじりに言うけれど、実際には意外と高く取引されている。
出荷している農家さんは、穂が閉じた状態のときに収穫する。お花屋さんに並ぶ頃、ようやく穂が開き始めるぐらいがちょうどいい。花瓶に一本ススキを挿すだけで、秋の雰囲気がぐっと増して、野の風情を楽しめる。
近所でも見かけるススキだけれど、野山で光に反射している姿はひときわ美しく感じられる。私が好きなのは、秋の夕暮れ時に風になびくススキ。夕日を背景に、穂がきらめいて見える瞬間は、息をのむほどに美しい。