干し柿を吊るしている風景からは、田舎の穏やかな生活を感じられて、ぽっと心が温まる。
数年前の晩秋のある日。群馬県沼田市をドライブしている時に、軒先いっぱいに吊るされた柿が目に飛び込んできた。陽の光を浴びて、オレンジ色が眩しい。
ちょうどお庭にそのお宅の方がいらしたので、車を止めて「写真を撮ってもいいですか」と声をかけた。すると、にこやかに「どうぞどうぞ」と言ってくださった。家族やご近所に配るために、毎年この時期に干しているのだという。
ひとつひとつ丁寧に皮を剥いてあり、それらは行儀良く吊るされている。こうして天日に干すことで、渋み成分が抜けて甘く美味しい干し柿ができるらしい。全国各地で地域によって、それぞれの干柿がある。市田柿、次郎柿、あんぽ柿、枯露柿……。きっと地域によって干し方に違いがあるのだろうな。
干柿を食する季節が待ち遠しい。